| 事業内容 | 飲食業、酒卸・小売業、パン製造小売業 |
|---|---|
| 資本金 | 800万円 |
| 従業員数 | 4人 |

課題
レストラン事業において客単価の向上を図ることを最優先課題と捉えていました。具体的には、タッチパネル式ではない既存の券売機システムが、顧客に追加注文を促す上での障壁となっており、これにより売上機会を逸していると認識していました。この問題の解決策として、モバイルオーダーやタッチパネル式券売機といったITツールの導入を検討しており、これらのツールの妥当性や活用方法に関するアドバイスを求めていました。この段階では、課題は特定の店舗におけるオペレーション効率化と客単価向上という、比較的狭い範囲に限定されていました。
- 財務・経営環境の構造的課題
原材料費高騰と資金繰り悪化が構造的課題。IT化で根本解決を図る必要がある - 組織・人材面の課題
パート従業員の高齢化と求人難が課題。IT導入は省人化と求人強化につながる戦略的投資である - オペレーション・データ活用の課題
データ分散と情報非効率が潜在課題。IT導入で顧客データを活用し、多店舗のDXを推進が必要
支援内容
- IT/DX推進に向けた具体的支援
人員配置課題を避けるためタッチパネル式券売機導入を推奨し、注文・会計業務を効率化。キャッシュレス決済で得られるデータを経営戦略に活用することの重要性を強調しました。 - 売上向上に向けた事業モデル改善提案
平日客数減少という課題に対し、バス会社や旅行業者との連携を提案しました。具体的には、2,000円程度の団体向けランチメニューを提供し、平日ツアー客を誘致することで、既存店舗の資産を最大限に活用し、安定的な売上確保を図る高効率な事業モデル改善策を提示しました。 - 広報・マーケティング戦略の強化
既存のSNS活用に加え、広報・マーケティング戦略の強化を提言。ITツールで得られる顧客データを活用し、エリアや年齢層などの属性に基づいた市場調査を行うことで、より効果的な情報発信と訴求を行う重要性を強調しました。
企業の改善状況等
- 企業の意識変革と行動の変化
企業はITツール導入から本質的な経営課題解決へと意識を転換。業務フローを見直し、部門間の情報連携の重要性を認識し、全社的な目標共有体制を構築しつつあります。 - 支援の成果と今後の継続的な課題
DXを経営戦略と捉え、バス会社連携という具体的戦略を生んだ。しかし、提言は実行段階であり、今後はアクションプランの実行、KPIモニタリング、組織改善への継続支援が課題となります。 - 推奨事項
DXを経営戦略として捉える意識改革に極めて有益で、持続的成長には具体的な行動への落とし込みと継続的な改善が必要であり、短期・中期・長期にわたる継続的な専門家支援を推奨します。

